MRってどんなお仕事?〜医療機関訪問・説明会編〜

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。
※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています
働き方

どうも、のりおです。

前回のブログではMRの朝をご紹介させていただきました。

こんな感じで朝を過ごして、卸訪問をした日はモーニングをやっている喫茶店やファミレスで朝ごはんを食べて昼以降の営業活動に備えます。人によっては朝マックやコンビニでテイクアウトして車の中で仕事をしている人もいます。

個人的にはガストのモーニングが好きです。机も広いし、コーヒー飲み放題だし。

税込549円

もう満足ですよ、これで十分。下手にお洒落なカフェに行くと量もお洒落で、席も狭かったり、コーヒー飲み終わると居心地が悪かったりしませんか?広い机に、気兼ねなく飲めるコーヒー、ガスト最高です!笑

さて腹ごなしも終わってこれから営業に向います!

MRのお昼(医療機関訪問編)

MRの昼の営業のピークタイムはズバリ「医療機関がお昼休みに入る前」です!

みなさんが平日の午前中ギリギリにクリニックに行ったとき、暑苦しいスーツを着た人たちがクリニックにいることはありませんか?実はそれ、9割はMRです。(前回の記事でお伝えしたMSさんの可能性もあります)

アポイントが必要なケースもありますが、先生自身がアポイントの管理を面倒臭がってアポイントフリーにしている施設も結構あります。現在はコロナの影響もあってMRの訪問自体を断っている施設もあります。

訪問の流れとしては受付に名刺を出して、患者さんの診察が終われば先生から呼ばれます。さて、医師との面談では何を話しているのでしょうか。

1. 薬の話

基本的には営業ですので自社が売りたい薬の話をします。医者の方も慣れていて、興味がなければ適当に聞き流されてしまうので、いかに医者の注意を引きつけるが重要です。

そもそも新しい薬や古い薬でも新しいデータが出た薬剤には興味を持ってもらえます。ただ全ての薬剤がそういう訳ではなく、何かしら工夫が必要になります。

ただ現在、製薬各社の「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」(通称:ガイドライン)の解釈が厳しくなり、『話しちゃいけないこと』や『やっちゃいけないこと』が増えて営業活動していても窮屈に感じます。

具体的には

  • 他社の薬剤について話す(誹謗・中傷と捉えられるため)
  • 論文を提供する(医者への利益供与、基本的に使っていいのは社内資料のみ)
  • 未承認薬や適応外の話題(医療者側から求めがあれば可→実質不可)

などなど挙げていけばキリがありませんが、他社と情報提供活動で差異化することが難しい状況です。医療者はその薬が他の薬と比較してどうなのか?どういう論文が出ているのか?添付文書外の使い方の報告があるか?を知りたいはずなのに、業界ルールで話せないことにしているのです。

薬剤が不適切に宣伝されないために必要なルールであることは理解できますが、あまりにも現場の感覚とマッチしていないような気がします。実際に使える資材は会社が用意したパンフレットのみで、自分で工夫して作った資料も使えません。結果として各社同じような無難なプロモーションに終始してしまいます

このようなプロモーションが医療者に受け入れられると言えば、結構厳しいという印象です。

2. それ以外の話

いわゆる雑談です。薬の話よりこっちで心を掴んでいるMRも多くいるかも知れません。

話題は多岐に渡ります。先生の趣味や近くのクリニックの話題、美味しいご飯屋さんの話など一般的な営業マンの雑談です。雑談で医師と良好な関係を築くことで、本題の薬の話にスムーズに導入できることもあるため非常に重要です。

私自身、新人時代は本当に雑談が苦手でした。当時の私は雑談などする余裕がなく薬の話しかしていませんでした。するととある先生から「お前、面白くないから来なくていいよ」と言われかなりショックを受けたのを覚えています。

クリニックに置いてある本や飾っている絵画、先生の机の上は情報の宝庫です。また受付さんや門前薬局の薬剤師さん、出入りしている卸のMSさんなどから先生の趣味を聞き出すこともやっておきましょう。また野球や宗教、政治の話はタブーと言われておりますが、対応できる自信があるなら野球の話で盛り上がるのも一つのテクニックです。

一見、本来の仕事の目的である『医療情報を正確に伝えること』と無関係のように感じますが、まずは一人の人間として認めてもらわないことには、その土俵にさえ立てません。加えて自社医薬品が競合品と同じような特徴であれば、仲良くなったメーカーの薬の方が使われやすく、選ばれるためには営業的側面から見てもやっておくべきでしょう。

私が以前担当してた医師で1年間に365本映画を観ほど映画好きの医師がいて、その医師と仲良くなるために毎週1本映画を観ていた時期もありました。面会の初めに自分が観た映画の感想を伝えると、だいたい相手も観ているのでその話題でひと盛り上がりします。そして「次はこれを観てきなさい」と宿題をもらい次回の面談に繋げる…。結果そこの施設では「医師が会いたいMR」となってかなり競合優位に立てたと自負しております。

かといって雑談を好まない医師もいるので要注意です。そもそもMRと仲良くなることを良しとしないのです。そのような医師に対しては無理に雑談を展開しようとせずに情報提供に徹しましょう。

面会時間は通常5分程度が平均(筆者の感覚)ですが、2・3言で終了する面談もあり、これを「秒殺」と呼ばれています。逆に話が盛り上がりすぎて20〜30分、下手したら1時間以上話し込んでしまうこともあります。ただ全て雑談になってしまうと何をしにきた人か先生も分からなくなってしまいます。最低限、自社製品の名前くらいは言っておきましょう。(俗に「コール」と呼びます)

参考:31倍に増加したニューノーマルに求められるMR活動と

製薬業界では有名なVeevaというソリューション会社の調査によるとFace to Faceの面談時間は平均2分だそうです。逆にコロナの影響でWeb面談が主流となり、面談時間が伸びているというそうです。確かにWeb面談ってアポイント必須ですし、比較的ゆっくり話せる気がします。今後はWeb面談が主流になっていくのでしょうか…。

MRのお昼(説明会編)

説明会、またの名を勉強会とも言います。

Face to Faceの面談は5分、とある調査によれば2分という衝撃の結果が出ていましたが、しっかりと医師との接触時間を確保するためには説明会が有効です。10分〜15分程度の時間をもらい、自社製品のプレゼンテーションができるのです。

プレゼンテーションで使うスライドについては、会社が用意したもの以外は使用不可となっている会社が多いようです。会社によっては並び替えも不可となっているケースもあります。5年くらい前まではスライドを組み換え、強調したい部分を赤字や太字にし、自分で探した論文のデータを貼り付けたり、他社と比較スライドを作ったり…今思うとやりたい放題できた時代がありました。

それもこれも全て、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」によって厳しく規制されできなくなってしまいました。資料がイジれないのであれば、純粋にプレゼンテーション能力で勝負する他ありません。会社の用意した味気ないスライドセットをいかにストーリー立てて伝えるか、MRの力量が問われます。

ここまで綺麗事を語ってきましたが、正直内容でヒットする説明会は割合としては半分以下です。

そもそもなぜ忙しい医者がMRのプレゼンに10分〜15分も付き合ってくれるのか?それは説明会に付随して配ることのできる「お弁当」があるからです!

是非、『製薬 お弁当』などでGoogleで検索されてみて下さい。

豪華絢爛なお弁当たち!

通常、MRは説明会の際「お医者様の貴重なお昼休憩を削ってまで私共の薬の説明を聞いていただけるのであれば、せめてこちらでお弁当をご準備させて下さい」の精神でお弁当を準備します。その単価は平均1700円程度、上限は3000円まで提供可能です。ちょっとした高級店のランチも食べられるレベルですね。

このお弁当を目当てに説明会を医者側からお願いされるケースもあります。どういった弁当を選ぶかはMRのセンスが問われますが、和風懐石弁当を選んでおくのが無難で失敗がないように思います。東京だと今半を使うMRは非常に多いです。(私見)

参考:人形町今半おもてなし弁当1001円〜2000円

このお弁当をクリニックだとスタッフさんの分も用意するので10個程度が平均でしょうか。時折、出席人数と合わない数を要求されるケースもあります。昔はそのあたりも緩かったのでお渡ししていましたが、最近は出席者名簿の提出を義務付ける会社も出てきてズルもしづらい雰囲気になってきました。

また自分やMSさんの分の弁当もこっそり注文しておいて後で食べるみたいなことも、昔は平然と行われていましたが、今やってバレるとクビになってしまうかもしれないので怖くて出来ません。笑

先生の好みにあう弁当を用意でき、機嫌を取れればそれだけで説明会の大半の目的を果たしたと言っても過言ではないでしょう。本来の目的と逆転してしまっていますが、付随する説明はおまけみたいなものです。

このような勉強会の状態を揶揄して「弁当会」と言ったりします。あまり健全ではありませんが、実際に医者が薬剤を決める上で「お弁当」が影響を与えている可能性について指摘している米国の論文もあります。

Pharmaceutical Industry–Sponsored Meals and Prescribing Patterns
This study explores whether receipt of pharmaceutical industry-sponsored meals by physicians is associated with their prescribing the promoted brand-name drug a...

現役でMRをしていて肌感覚でお弁当ってとても大切だなと感じています。デキるMRはいい感じのお弁当屋さんを知っています。是非、この業界に入られた際は周囲の先輩MRからまずは「お勧めのお弁当屋さん」を聞き出してみましょう。

今回のまとめ

お昼は基本的に2~3件クリニックを訪問するか説明会を1件するのが一般的かなと思います。面会では薬の話は勿論ですが、うまく雑談も織り交ぜて「また会いたい」と思われるMRになることが大切でしょう。

説明会はMRのプレゼン力が試されますが、意外とお弁当を選ぶセンスも見られています。

ということで今回のまとめ!

まとめ:プレゼン力と同時に雑談力や弁当力をつけましょう!

本質的じゃないように感じますが、結構真実です。笑

ちなみに東京都内を担当している筆者のお勧め弁当は「湯島半之助」です!

TOPページ / 板前弁当 湯島半之助

値段もそこそこで万人受けする味付け、まず外すことはありません。あまり大きな声で言えませんが何度か試食もしました!笑 周囲のMRにもお勧めしていて、湯島半之助からキックバックを貰いたいくらいです。(湯島半之助からは一切金銭を受け取っておりません)

ブログ後記

半沢直樹ってみなさん好きですか?

筆者はめちゃくちゃ好きです。勧善懲悪ってスッキリしますよね。ドラマは2シーズンともリアルタイムでかぶり付きで見ていました。

半沢直樹は銀行員の物語でしたが、製薬業界の悪を斬っていくMR版の半沢直樹があるのをご存知ですか?

その小説の名前は「MR」!そのままかーいって!小説なのでデフォルメされていますが、半沢直樹さながら熱くなる展開です。MRを志している方には一度是非読んでいただきたい一冊です。

これだけの厚みのある内容なのでドラマ化とかしないかな〜と密かに期待しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました